ブログ担当 伊東
ヒメツチハンミョウ編
ヒメツチハンミョウ編
自然に囲まれると安堵する伊東です。野山にゴミを投棄する人を呪っています。
ゴールデンウィーク中に山に登りました、今回紹介するのは山で出会った綺麗な子です。
虫の画像が載ってるので注意してください。
その名もツチハンミョウさんです、美しい輝きに目を奪われ思わず写真を撮ったほど。
その時は名前がわからなかったので後日家で調べたら、こちらのお名前が出てきました。
名前の通り高貴な輝きを持っていいます、でもハンミョウと名前がつくのに、ハンミョウの仲間ではないのです、生き物の名前って不思議ですね。
特徴
ヒメツチハンミョウの大きさは9mm~23mmとまばらです、時折この虫を蟻と間違える方がいるそうです。
メスは一度に数千個の卵を産みます、幼虫は生まれると花に着いて、花粉を求めて飛んできたハナバチ類にしがみつき、ハナバチの巣に住みついてハナバチの卵や集めてきた花粉を食べます、あくどいですね。
羽らしきものが生えていますが飛ぶことはできません、ですので身を守るために脚の関節からカンタリジンという毒を分泌します。
黄色い液が毒です、見た目は綺麗ですが触らないように!
毒を分泌するとは遭遇した時は知らなかったので、触らなくて良かったです、
ちなみにこの毒に触れると水疱性の皮膚炎を発症するそうです、結構痛いらしいので皆さんも注意してください。
ちなみにカンタリジンの致死量はなんと30mg!(大体マメハンミョウ3匹分)絶対に口に入れないでくださいね。
毒を利用する生き物
カンタリジンという毒はツチハンミョウの仲間の他にカミキリモドキの仲間などの甲虫類が精製することができるそうです。
カンタリジンは時代劇で用いられる毒としても有名で、カンタリジンを持つ甲虫を乾燥させて粉にして暗殺に用いられたとか。
武器としても鏃の先に塗っておくなどの活用もあったそうな、カンタリジンを持っているが故の受難ですね。
薬としても利用されていて試薬で利用されるカンタリジンも未だこういった生き物から抽出しているものだそうです。
薬用としてはイボ取りや炎症の治療にも使われます。毒にも薬にもなるツチハンミョウ、彼らの受難はまだ続きます。
カンタリジンの毒性を有利に使おうとするのは人間だけじゃありません、一部の昆虫はカンタリジンの匂いを嗅ぎつけてツチハンミョウやその死骸から毒を保持し身を守るためや自分の卵に毒を含有させるためにに利用します。
鳥の中にもカンタリジンを利用する種がいます。ガンの一部はカンタリジンに耐性があり、オスは腸内に寄生虫がいない方がメスにモテると言われていて、オスが積極的にカンタリジンを含有する虫を食べて寄生虫を撃退するそうです。
自然界のお薬屋さんですね。(本人の望みではなさそうですが)
今回のブログはここまでです、ありがとうございました!