ブログ担当 伊東
Favorite-ライフ編-
宇宙ゴミ、時に大気圏に突入し流れ星と勘違いして祈ったことありますよね。でも大丈夫です、世の中には飛行機雲を彗星と間違えた伊東がいます、恥なんてものは存在しないのです。
宇宙といえば遠い昔遥か彼方の銀河系で・・・といきたいところですが今回の話はまたしても地球外生命体(非友好的)の話です。
直近でゼロ・グラビティを見てしまったためラストの展開で大爆笑(※本来は笑うシーンではありません)してしまった映画「ライフ」(ゼロ・グラビティも笑える映画ではありません、むしろ泣けます。)
最後で笑ってしまったのは私の感性の問題であり、映画本編はいたってシリアスです。ネタバレを多く含んだ内容です、書いてる人間の記憶が朧げな部分もあるため誤りがある可能性がございますのであしからず。
あらすじ
地球外生命隊の細胞が火星で採取され、調査のため世界中から六人の宇宙飛行士が宇宙ステーションに集結、動き出した細胞に一同は驚き歓喜する「カルビン」と名付けられた生命体は次第に進化を始め、ケース越しの接触にて宇宙飛行士の一人の片手を粉砕、脱走をはじめる、命懸けの隔離も虚しく「カルビン」はステーション内を徘徊し始める。果たしてクルーたちの命運は・・・?
監督
ダニエル・エスピノーサ
キャスト
デビッド・ジョーダン : ジェイク・ギレンホール
ミランダ・ノース : レベッカ・ファーガソン
ローリー・アダムス : ライアン・レイノルズ
ショウ・ムラカミ : 真田 広之
ヒュー・デリー : アリヨン・バカレ
エカテリーナ・“キャット”・ゴロフキナ : オルガ・ディホヴィチナヤ
地球外生命態が出てくる映画としては割と王道のストーリー、ですが場面の緊迫感や登場人物たちが抱える絶望感などの心理描写などが見応えのある作品です、タイトルは最初見た時はドキュメンタリーものかと思いました。「カルビン」を初見時に「カルビ」と聞き違えて美味しそうな名前だなと呑気に見ていると軟体生物的フォルムでありながら凄まじい力でクルーの片手を粉砕します、このシーンがなんとも痛そうで自分の片手をさすってしまうほどでした、カルビンは電気ショックなどの実験による外敵刺激から自分を守るためにクルーを攻撃し始めたのです、全身が筋肉と脳で構成されたカルビンはその知能と力でクルーたちを翻弄していきます。
ライフの意味
なんでタイトルがライフなんだろうと思いましたが、宇宙飛行士たちとカルビンどちらも生きるために戦っているんですよね、ただし志は異なります。カルビンはあくまで自分が生き延び助かるためにクルーを襲いますクルーは皆、地球に残してきた家族や仲間のために命懸けでカルビンの放逐をしようと奮闘します。こう書けば人類の方が崇高なように見えますがカルビンからすれば勝手に回収されて、実験動物として電気ショックなどの暴力を振るわれたのですから、報復措置をとられたとしても仕方ないような気がします。
映画内ではクルーの一人ショウの妻が出産を迎えるといった生命の誕生の祝福と、地球外生命隊が発見されカルビンと命名される祝福されるという象徴的な描写がみられ、生命に対する扱いや「生きる」という意味が登場人物たちの背景と絡み合い強調されます。
命懸けのミッション
カルビンが脱走したことにより、クルーたちはあの手この手で隔離もしくは放逐をこころみます、ほとんどのクルーが命をかけてカルビンを追い出そうと奮闘しますが全て裏目に出てしまいます、一番きついなあと思ったのは宇宙空間で宇宙服の冷却水が漏れたことによって溺れ死んでしまうクルーです、ステーション内とステーション外から同時にハンドルを回すことで開くドアを彼女は溺れながらも敢えて締める方向に回し続けました、カルビンを完全に宇宙に放逐するためでしたが、カルビンの生命への執着が勝り彼女だけが溺れながら宇宙へ漂流していきます、2001年宇宙の旅とかでもありますが宇宙へ一人ぼっちで流されるのって考えただけでも恐ろしいですよね、死体もきっと見つけてもらえなくて、宇宙を漂うゴミと同じになるというのがとても怖いです。
話を戻しますが、ほとんどのクルーがやられて残りのクルーが二人となった時、主人公のデビットは脱出ポッドに自分とカルビンを乗せて地球と反対方向へ射出されることを提案します、彼は地球や人類に対して醜いなどのマイナスの印象しかなく、地球へ帰ることをもとより望んでいませんでした他にカルビンへの対策が見つからないので生き残りの一人ミランダもこれを了承します。かくして各々は地球外と地球内へとポッドが向かうように脱出しますが、悪運というものはつきません、騒動によって崩壊を始めたステーションの破片は双方にぶつかり、ミランダは果てしない宇宙空間へデビットは大嫌いな地球へと帰還するといった底意地の悪いブラックジョークのような展開を迎え、人類の未来が脅かされるであろうことが窺えるエンディングを迎えます、最後にデビットの乗った海に浮かぶポッドへ向かう漁師たちがなんとも言えません。
おわりに
目新しさのある映画とは言えませんが、キャストの演技や宇宙空間の表現は面白くて見入る映画です、完全なバッドエンドで終わるというのもこの手の映画だと珍しい気がします。後味が悪いと言えば悪いのですが、それほど暗い気持ちにはなりませんでした。おそらく人類滅亡が確定した終わり方だからだと思います、生き残ってビターなエンドを迎えるよりどうせ皆死んでしまうという方が突き抜けていてスッキリします。今回のブログはここまでです、短いですね、次はもう少し描けるようにしたいです、ありがとうございました。