ブリグズビーベア
こんにちは。
デザイナーの吉原です。
前回のブログではちょこっと映画に触れようと思ったのですが、思ったより筆が進んでしまい、自分の好きな映画について語りたい欲が沸々と湧いてきましたので今回は個人的激推し映画『ブリグズビー・ベア』について語ってみようと思います。
ブリグズビー・ベア
『ブリグズビー・ベア』(2017年/アメリカ)
監督 デイヴ・マッカリー
出演者 カイル・ムーニー
クレア・デインズ
マーク・ハミル
グレッグ・キニア
アンディ・サムバーグ
マット・ウォルシュ
ミカエラ・ワトキンス
チャンス・クリミン
あらすじ
25歳のジェームズは両親のテッドとエイプリルとともに地下の家に住んでいた。両親に外出を禁じられているジェームズにとって、外の世界との唯一の繋がりは『ブリグズビー・ベア』と呼ばれる教育番組だった。ジェームズは番組に夢中。ある夜、密かに地下を抜け出したジェームズは、両親が逮捕され連行される姿を目撃してしまう。
ジェームズも警察に連れて行かれ、事件を担当しているヴォーゲル刑事と出会う。刑事は彼に、テッドとエイプリルは彼の本当の両親ではなく、彼の誘拐犯だったことを伝える。『ブリグズビー・ベア』もテッドらが作った偽物の番組だった。刑事はジェームズに本当の両親のグレッグとルイーズ、さらに妹のオーブリーを紹介する。ジェームズは新しい人生を送ろうとしたが、『ブリグズビー・ベア』が現実でないことを受け入れることができなかった。
ある夜、ジェームズは新しい友達らに『ブリグズビー・ベア』の話をしていると、その映画を自分の手で作ろうというアイデアを思いつく。オーブリーの友達や刑事の協力もあり、映画製作が始まった。一方で、両親のグレッグとルイーズは、彼が普通の人生を送れなくなるのではという恐れから彼の活動を認めなかったが・・・。
(Wikipedia参照)
この映画は偽物の教育番組『ブリグズビー・ベア』が軸に話が進んでいきます。
『ブリグズビー・ベア』を通じて新しい友達ができたり、溢れる情熱を本物の両親に認めてもらえたり、もちろんジェームズ自身の成長にも繋がります。
全体を通して大きな盛り上がりはないものの、面白くてほんのり感動的でとても勇気をもらえる映画です。
おそらくこのサムネを見た方は8割型なんだこのキモいクマは!?と思うことと思いますが、見終わる頃にはこのキモいブリグズビー・ベア含め登場人物全員(ジェームズを拐った誘拐犯までも)を愛おしく思うことと思います。
それとと同時に『コーラ』が飲みたくなる映画でもあります。
『コーラ』の意味するものとは?
この映画に初めて『コーラ』が登場するのはジェームズが初めてヴォーゲル刑事と会った時で、刑事は「友達の証」としてコーラの瓶を差し出します。
コーラといえば、アメリカ文化の象徴ですよね。
ここからは僕の見解なのですが、コーラが俗世的なものを意味しているとしたら、ジェームズのコーラとの出会いは、彼がようやく狭い世界から解放されて、本当の世界に足を踏み入れたということを意味しているのだと思います。
コーラを一口飲んだジェームズは、美味しいのかまずいのかよくわからない表情をします。
その後、刑事から自分の誘拐の真実を聞き、新しい世界で、本物の両親と暮らすことになります。
初めて外の世界を見た彼の第一声は、「自分が想像していたよりも大きい」です。
その期待とも不安とも取れる言葉は、その後の未来を暗示していますね。
実はその後のシーンでは、家族や友達、それにヴォーゲル刑事がコーラを片手に登場するんです。
その度に、本物の世界の住人ということを象徴しているような気がして・・・。
でも、不思議なことにジェームズがコーラを飲んでいるシーンは、最初のシーン以降一度もないんです。
ひたすらブリグズビー・ベアに執着していてコーラを飲めないことが、現実世界をなかなか受け入れられないジェームズを表しているような気がするんですよね。
いかがだったでしょうか?
今回は劇中に登場する『コーラ』の意味するものについて語ってみました。
もちろんそんなことに着目しなくとも素晴らしい映画なのでぜひご覧ください。